中村昌宏の和菓子話

中村昌宏が気ままに和菓子について書いていこうと思っております。東京(五反田,高輪など)の懐石料理店にて修行後、和菓子職人に。

高輪の和菓子 松島屋:皮が厚めの味わい!

高輪にある豆大福が大人気の和菓子店 松島屋

泉岳寺駅から徒歩5分、白金高輪駅からは徒歩7分のところにある松島屋は豆大福が大人気のお店です。皮がしっかりとしていて手につく白い粉もほどよく形を残した粒あんも食べごたえがあります。東京三大大福とよばれる大福のひとつで、豆大福は2日前の予約なしでは買えないほど老舗和菓子店の名物となっています。粒あんがたっぷり入っていて、ほどよい甘さと塩加減が絶妙でアツアツのお茶と一緒にいただきたい豪華な和菓子です。御餅が薄めなので少々固めの粒あんのとの相性が抜群です。御餅は宮城県産のみやこがねを使い、手動式の餅つき機でついています。薄い餅なのに食感と甘みがしっかりと感じられます。大福にはきび、草、豆の3種類があり、お赤飯や時間によってはみたらし団子などのメニューもあります。

ガラスケースにできたての大福がずらりと並んでいて、出来立てを購入しようという行列で必至となります。午後にはほとんど売り切れ状態となってしまいます。サイズはこぶりで一人で3つくらいはぺろりといただくことができます。9月から12月までは季節限定の栗蒸羊羹などもあり、高輪でおみやげを購入するなら予約して松島屋さんで豆大福をと考える常連さんが多いこともうなづけます。高輪にわざわざ行きたくなるほどの名店ですし、一度食べるとできたてを食べてみたいと思わせてくれる実力派の豆大福です。

松島屋の和菓子は有名人が差し入れに利用するほどの人気

大正7年創業の餅菓子屋さんで、戸をあけると一人分のスペースしかにような小さなお店で、包装紙も白い紙にロゴや模様が入ったシンプルなもので包んでくれて下町の老舗の雰囲気を醸し出していますが、お隣の建物は旧高松宮邸というさすが高輪と思わせてくれる高級感です。豆大福を購入して品川や五反田まで散策するコースもおすすめです。

お茶請けとしてだけでなく珈琲にもあうスイーツですし、冷凍した時には解凍してから軽くあぶって食べるのも食感がかわっておいしくいただくことができます。有名人が紹介する差し入れの和菓子としてもよく取り上げられたり、あんこの名店として雑誌で特集されたりもしています。