中村昌宏の和菓子話

中村昌宏が気ままに和菓子について書いていこうと思っております。東京(五反田,高輪など)の懐石料理店にて修行後、和菓子職人に。

五反田のダ・カーポ:小豆たっぷりのたい焼き

五反田で雑貨屋も併設する不思議な感じのたい焼き店ダ・カーポ

山手線五反田駅。仕事や学校といった用事のない人にはあまり足を運ぶ機会のない街かもしれません。しかし意外なことに、五反田には美味しい食べ物がひっそりとある街でもあります。特にパンはマニアには有名で、五反田駅西口にはアリエッタやパン・オ・フゥにスギノコ、メゾンカイザーといった高評価の店が揃っています。これから紹介するダ・カーポも同じ東口にあり、こちらも意外性のあるたい焼きとしてマニアに有名です。

清泉女子大の手前、どこか懐かしい感じのするエリアの一角にあるダ・カーポ
たい焼きののぼりは出ているものの、CDLP輸入雑貨と書かれた看板に不安を感じる人もいるかもしれません。でも大丈夫!味は太鼓判を押せるので迷わず店内に入りましょう。メニューはたい焼き・鯛玉・鯛うどん。季節によって期間限定のたい焼きもあります。普通のメニューにはない商品名もありますが、それについては後ほど説明しますね。まずはたい焼きです。十勝産の小豆を使用し、外はパリっと系。たい焼きはこうでなくっちゃ、という薄目の皮です。あんこは甘さの程良い粒あんですが、やや滑らかな状態になっており、こしあん派にも受けそうな食感。パリパリで熱々のたい焼きを食べる幸せを心底堪能できます。しかし、この先にまだお楽しみが待っています!お店のお母さんが「必ず頭から食べてね」と最初に注意するその秘密、是非お店で自分の舌で味わってくださいね。意外なものがたい焼きに合うんです。

鯛玉・鯛うどん。五反田のダ・カーポでしか食べれません

鯛玉と鯛うどんは和菓子ではなく、食事系たい焼きといったところでしょうか。こちらも個性的で美味しいのです。鯛玉は皮の中に玉子・ベーコン・水菜が入っており、マヨネーズと塩コショウで味付けされています。小腹を満たすのに丁度よいボリュームです。

鯛うどんは五反田西口の名店、カレーのうどん(店名です)で作ったカレーを入れたもの。ダ・カーポのたい焼きにほれ込んだうどんのマスターが、たい焼きに合うカレーを作り上げました。スパイスの効いた辛口カレーが絶妙のうどんの味そのまま、クミンをトッピングした癖になる一品。しかもただのカレーたい焼きではなく、キーマカレーとあんこがコラボした部分もあるのです。これがゲテモノ感一切なし。スパイスの辛さとあんこの相性の良さに、ハマる人が続出するのも頷けます。意外性に溢れた五反田。たい焼きやパンを目的にわざわざ行く価値、ありますよ!