中村昌宏の和菓子話

中村昌宏が気ままに和菓子について書いていこうと思っております。東京(五反田,高輪など)の懐石料理店にて修行後、和菓子職人に。

中村昌宏が紹介する高輪の和菓子玉川屋惣八:討ち入りまんじゅうがオススメ!

和菓子に目がない私は休みの日になれば食べ歩きにいそしみます。今回は高輪にある玉川屋惣八に行ってきました。というのも、日本史が大好きでお寺や神社巡りもするのですが、今回赤穂浪士大石内蔵助にちなんだ討ち入りまんじゅうがあると同僚から聞き、どんなものなんだろうとワクワクしながら行ってみました。

お店に入ってすぐに分かりました。よくテレビのワンシーンで見る大石内蔵助の家紋と思われるマークのついたお菓子を見つけました。店員さんに聞くと、まさにこれこそ討ち入りまんじゅうでした。巴の紋があしらってあり、中にこし餡が入っているそばまんじゅうだと、とても分かりやすく丁寧な説明を受けましたが、こし餡もそばまんじゅうも私の大好物です。

玉川屋惣八には他にも美味しそうな和菓子が並んでいましたが、今回はこれと決めていたので次に高輪に来た時の楽しみは取っておいて討ち入りまんじゅうのみを購入しました。毎回和菓子を購入するときまって両親がつまみ食いしに来るので、1箱購入して帰りました。

自宅で食べてみましたが、袋に一つ一つ丁寧に入れられており、家紋の入ったそばまんじゅうを袋から出してちょこんと掌にのせてまじまじと眺めてみましたが、とても可愛らしくかすかに香るそばも食欲をそそりました。

実際に食べてみると、優しくほっこりする甘さの餡が、そばの風味の皮とよくマッチしていてとても素朴なのに上品さを感じる和菓子でした。高輪にこんな美味しい和菓子のお店があるとは思いもしなかったので、嬉しい発見です。

一緒に食べた両親も、これはおいしいと緑茶を飲みながら言っていました。こし餡がぎっしり詰まっているので、食べ応えがありますし、昔ながらの素朴な味がついついもうひとつと手を出してしまいます。討ち入りをモチーフにしているので、近くにある泉岳寺に寄るとついついこのおまんじゅうを思いだしてたべたくなってしまいそうな、高輪のおすすめの和菓子です。